約12年ぶりくらいに演奏会の本番があった話をしようと思う。
私は今年の夏くらいから,社会人吹奏楽団に入団した。日々がなんとなくつまらなくて,何も積み上がっていないような気がしていたから,学生時代熱中していた吹奏楽をもう一度始めたら何か変わるんじゃないかと思って始めてみた。
見学に行ってみると,無給なのに楽団の役員の皆さんは熱心に練習のとりまとめをしていて,本当に驚いた。好きじゃないとこんなこと絶対できない。「ただ好き」というだけでやっているんだよなと。
そんな「熱い」様子に惹かれて入団を決めた。学生時代の部活を思い出した。
10月に楽団の演奏会が予定されていたため,その練習に励むこととなった。約10曲。プラスで私の所属するパートはアンサンブルをやる予定だったので,その練習にも参加させてもらった。
最初は音を出すので精一杯。練習もあまりついていけず,楽しむ余裕はなかった。
それでも参加するからにはちゃんとやりたかったので,カラオケで個人練習したり,音源を聴いたり必死で練習した。練習に何度か参加するうちに,団員のみんなとも会話が増え,徐々に打ち解けていった。
ちょっと怖かった指揮者の先生も,とっても優しくて良い人だということがわかっていった。
気がついたら団員の人たちのことが好きになっていた。
そして迎えた本番,社会人の楽団なのでやっぱり事故があったりどうしても音が合わない部分はあった。それでも,1つの音楽をここまでみんなで作り上げてきたんだという思いがあって,とても感慨深かった。
特にアンサンブルは,9人で何回も集まって,あーでもないこーでもないと話し合って,合うまで何回も練習して,録音して聴いて反省して・・・みたいなことを繰り返していたから,本番の演奏が終わった時自然と笑顔になった。
もちろん当日ミスや事故があったけど,それでもここまで作り上げてきたことが自分達の自信になっていて,やることはやったからみんな笑顔になれたんだと思う。
こういう瞬間て久々で,学生時代ぶりかな?本当に素敵な時間を過ごさせてもらったと思った。
一緒に演奏したメンバーのことが大好きになったし,吹奏楽また始めて本当によかったと思う。
まだまだ自分は実力不足だから,頑張って練習を続けていきたい。ただ音楽が好きだし,今回のような瞬間をまた感じたいからそのために頑張りたい。
こういう時間て,とても貴重でかけがえのないものだと思う。大人になってもできることが嬉しい。
私にはこういう青春みたいな時間がたまに必要なんだと思った。
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